3月25日から開催される愛・地球博(正式名称:2005年日本国際博覧会、略称:愛知万博、会場:長久手町、豊田市、瀬戸市)で名古屋市殿が出展されるパビリオン「大地の塔」に、神鋼電機株式会社(本社:東京都港区、社長:佐伯弘文)小形風力発電装置「そよ風くん」(V-II型式WK18-20)が3台採用されました。
名古屋市パビリオン「大地の塔」(長久手会場)は藤井フミヤ氏が総合プロデュースし、「光・風・水」のパフォーマンスが展開されます。「そよ風くん」は「大地の塔」の三方にそれぞれ設置され、風を受けて音を奏でる“音具”において、最上部に位置する風車として採用されました。
「そよ風くん」は、その特長である、高い安全性、微風からでもよく回転する、騒音がほとんどしない、高いデザイン性などが評価されました。
小形風力発電装置「そよ風くん」は一昨年10月より販売を開始し、すでに多数の実績があります。今回、半年間で1,500万人の入場目標を掲げ、環境をテーマとして開催される万博、愛・地球博のホストシティである名古屋市パビリオンに採用されたことは、小形風力発電として、また、エコ・シンボルとしての高い評価の現われであり、販売に一層の弾みがつくものと期待しています。
1.名古屋市パビリオン「大地の塔」
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▲写真=名古屋市パビリオン「大地の塔」の周辺に設置された“音具” |
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名古屋市パビリオン「大地の塔」は、アーティストの藤井フミヤ氏が総合プロデュースしています。人の心に「ゆとり」と「優しさ」を生み出すパビリオンとして、「光・風・水」のパフォーマンスが展開されます。そのシンボルは地上約47メートルの「大地の塔〜EarthTower〜」。塔の中は光が奏でる大きな万華鏡となっており、刻々と変化する多彩な光の表情が楽しめ、さらに、塔の壁面をゆっくりと流れ落ちる水が潤いと憩いを与えてくれます。
その「大地の塔」の三方に「そよ風くん」が風車として採用された“音具”(製作:ヤマハ株式会社殿(本社:静岡県浜松市))が3台設置されています。“音具”は風を受けて音を奏で、来場者へ心地よい“風のささやき”を語りかけます。
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▲写真=上部が小形風力発電装置「そよ風くん」WK18−20 |
2.“音具”における、「そよ風くん」の役割
(1) 動力源として
“音具”は最上部に取付けられた風力発電装置(そよ風くん)等でエネルギーを得て、ポール部に取付けられた音板(木琴、鉄琴)を鳴らし、音を奏でるというもの。3台がそれぞれ異なった旋律で音を奏で、美しいハーモニーを作り出します。
(2) 風速センサーとして
「そよ風くん」の特長である風速1m/秒の微風から回転する特性を生かし、演奏速度を制御するための風速センサーとして活用されています。“音具”は風の強弱によって変化する「そよ風くん」の回転数を読み込むことにより、会場を吹き抜ける風に合わせて、風の強い時には速いテンポで、風の弱い時にはゆっくりとしたテンポで音を奏でます。そのテンポは「大地の塔」内部の万華鏡を鑑賞する部屋で流されている“音具”の音にも反映されています。風を受けさまざまに奏でられる心地よい音階が、来場者に安らぎを与えます。
3.「そよ風くん」採用のポイント
以下の点が評価され、名古屋市パビリオン「大地の塔」へ採用されました。
(1) 安全性、信頼性の高さ
半年間で1,500万人の入場目標を掲げる、愛・地球博においては、安全性が最も重視されます。弊社の安全性重視の考え方、設置実績から来る信頼性を高く評価されました。
(2) デザイン性の高さ
シンプルな構造とデザイン性の高さ、木琴、鉄琴が取付けられたポール部とのマッチングが評価されました。
(3) 微風から回転
風の強い冬場に比べ、風の弱まる夏場であり、さらに、三方を建物に囲まれる会場は非常に風が弱くなることが予想されます。風速1m/秒の微風から回転をはじめる「そよ風くん」の特性が高く評価されました。
(4) 低騒音、低振動
風力発電の問題点に騒音があります。特に、音を聞かせる今回のパビリオンにおいては、騒音や振動がポイントとなりました。ほとんど、騒音を発せず、さらに低振動が特長の「そよ風くん」は最適だと評価されました。 |