神鋼電機株式会社(本社:東京都港区、社長:佐伯弘文)は、特に食品業界から待ち望まれていたメンテナンスフリーの振動コンベヤとして、電磁石の力を応用して振動を発生させる電磁マグネット駆動式の「電磁式振動コンベヤ・MDCシリーズ」を国内で初めて開発しました。
従来の振動コンベヤはモータ駆動式だったので、モーターや磨耗部分などの定期的なメンテナンスが必要でした。今回開発した電磁式振動コンベヤはコイルと板バネで構成されており、モータ駆動式に比べ構成部品も少ないうえに磨耗や劣化部分もないので、長期間全くメンテナンスをしなくても安定した使用が可能となりました。また、回転部分がないため騒音の発生源がなく、無負荷時騒音は60dB以下の低騒音(当社従来機BMタイプとの比較で13dB低減)を実現するとともに、床に伝わる振動も極力抑えていますので、作業環境の改善・向上ができます。
新型の電磁式振動コンベヤは、自らの振幅を検出し、コンベヤの共振点を追尾しながら運転できる機能(オートチューニング共振点追従機能)を備えていますので、共振点で作動するため限りなく少ないエネルギーで稼動することができます。従来のモータ式コンベヤが2.2kWのモータで運転していたのに対して、新型の電磁式振動コンベヤは、消費電力0.25kW以下で運転可能です。従って、モータ駆動式振動コンベヤに比較すると、ランニングコストは約1/5の省エネとなります。
また、新型電磁式振動コンベヤは、制御性が極めて良く、標準装備の専用多機能コントローラにより、搬送材料に対して最適の振幅を選択することができ、頻繁なON、OFF運転も可能となりました。
コンベヤのサイズは、トラフ幅が300mm〜750mm、トラフ長が3m〜6mの範囲で選択でき(シリーズ16機種用意)かつ、シンプルなボディなので工場スペースに合わせ自由に設置できます。
価格は、(トラフ幅450mm、トラフ長さ6m、開放SUS304製トラフの場合)標準コントローラ込みで300万円を予定しています。販売開始は2005年10月からを予定し、食品業界、医薬品業界、化学薬品業界に年間約60台、約2億円の販売を見込んでいます。 |