小形風力発電装置 コンパクトタイプを開発
神鋼電機株式会社(代表取締役社長:佐伯弘文、本社:東京都港区)は、2003年に縦軸型小形風力発電装置「そよ風くん」を開発・販売し、現在までに国内外合わせて600基の設置実績があります。初期シリーズの発売開始以来、モニュメントも兼ねたデザイン性に優れたタイプとか、そよ風くんを4段重ねにした大容量のタンデムタイプ(出力10kW)を、また、太陽光発電を併置したハイブリッドタイプなど、様々なユーザーニーズに応えてシリーズ化を図ってきました。
今回、導入予算の関係から一般家庭や学校なども含めて強く寄せられていた「もっと値ごろな価格のタイプがほしい」というニーズに応え、標準的な場所での設置費用も含め値ごろ感のある価格に抑えたコンパクトタイプ(ポール・バッテリ含む)をこの程開発し、07年4月から本格的に販売することになりました。
従来のそよ風くんはブレード(羽)が4枚の縦軸型でしたが、このコンパクトタイプはブレードが3枚、ブレードの長さが1.2m、縦軸に並べたブレードの直径が1m、風車部分は高さ4mの専用ポールに設置され、設置地上面積は従来タイプの約半分のスペースで済みます。このコンパクトタイプは従来シリーズの「そよ風くん」同様、毎秒約1mの微風で自力回転し、風速約2mのそよ風から発電を開始します。出力は定格で約300ワットで、発電した電気は直流12V電源として使用します。また、オプションで100V電源に変換も可能です。
現在、環境問題は人類の大変深刻な問題だとして捉える人々が増えており、風力、水力、太陽光などのクリーンなエネルギーを活用した電気で節電を行い、少しでも地球環境の保全につなげようと考えている人々や団体の方たちが多数います。然しながら資金面で都合が付かず、もっと手ごろな価格の風力発電装置をという要望に応えるため開発した価格を抑えたコンパクトタイプです。当社では、初年度500台の販売を目標に4月より本格的な営業活動に入ります。
当社の「そよ風くんシリーズ」は、絶えず風向が変わる日本の風況にマッチし、僅かな風でも回転・発電する効率の良い小形風力発電装置として、更に、台風や強風による倒壊事故等が皆無で安全な風力発電装置であることから、一般家庭や各学校関係をはじめ、官庁・地方自治体、道の駅、とりわけ、環境ISO(ISO14001)を熱心に推進している企業などに、エコ活動のシンボルとして、また実質的な分散型発電装置として活用するため採用していただく企業や団体が増加しています。
今回開発したコンパクトタイプを当社のシリーズに加える事により、いろいろなユーザーの選択肢が広がり、風力発電市場の一層の拡大につながるものと考えています。
また、欧米やアジア諸国にも技術輸出をしており、世界各国でこの小形風力発電装置「そよ風くん」シリーズの優秀性が認知され始め、また、日本のODA資金をベースとした引き合いも急増しております。
一方、当社では超小形水力発電装置「リッター水力発電」も独自開発してメニュー揃えしており、当社は、クリーンなエネルギーである風力と水力を活用する小形発電装置と、ソーラー発電を組み合わせたエコ発電システムとして、各企業を対象に積極的な営業展開を図る一方、海外企業への風力発電装置の技術供与、海外代理店網の拡充など、風力発電装置とマイクロ水力発電装置を中心とした海外を含めたエコ産業への進展を積極的に推進中です。
小形風力発電装置「そよ風くん」コンパクトタイプ
【寸法図】
【仕様】
項目
内容
定格出力
約300W
ブレード数
3枚
風車直径
1000mm
ブレード長
1200mm
定格風速
12m/秒
カットイン風速
約2m/秒
カットアウト風速
約12.5m/秒
耐風速
60m/秒(最大瞬間)
出力
DC12V(バッテリー電圧)
バッテリー
12V/50Ah(シールド型)
支柱
鋼製、支柱下部にコントローラ
バッテリー・ブレーキ内蔵
【用途】
防犯用CCDカメラ、LED導光板、アウトドア用ポータブルシャワー、携帯電話充電器など
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