神鋼電機株式会社（代表取締役社長：安井強氏、本社：東京都港区）は、中国の高速鉄道車両向けの速度発電機（速度検出器）を、中国天津市の当社合弁会社である天津神鋼電機有限公司（中国天津市西青経済開発区）で生産・独占供給を開始しました。
当社はこれまで中国高速鉄道、いわゆる中国新幹線用の速度発電機については三重県伊勢市の伊勢製作所にて製造し、川崎重工業殿及び日立製作所殿経由にて納入して来ましたが、中国側の強い要望を受けて、天津神鋼電機有限公司への技術移転と製造指導を行い、生産・供給の準備を進めてきていました。
この程、天津神鋼電機での製品が当社伊勢製作所製造のものと同一品質であるとの確認ができ、中国での本格的な生産を開始しました。一部の部品は日本から輸出をしますが、順次中国内での調達比率を高め、当面、月産40台でスタートし、１年後には月産80台にする予定です。
速度発電機（速度検出器）は列車の車軸に取り付けられた速度検出装置で、車軸の回転により電圧の変化を検出して各車輪の速度をデータをとり、列車制御装置やアンチロックブレーキ制御装置へ速度データを供給します。この速度データをもとに列車の各車輪間の速度差を均一に保つことにより、一部車輪の回転ムラによる車輪の滑走空転状態や、ブレーキをかけたときのレールの異常磨耗などを防いで安全走行が可能となります。(列車1編成に8〜20台搭載)
当社では、JRの新幹線をはじめとする国内の各列車向けに年間約2600台の速度発電機をはじめ、アンチロックブレーキ制御装置、滑走固着防止装置など多数納入しています。 |
