2020年1月24日
シンフォニアテクノロジー株式会社(代表取締役社長:斉藤文則、本社:東京都港区)は、半導体装置需要の増加に対応するため、豊橋製作所内の既存のクリーン搬送機器工場(敷地面積約9,000m2)の西側に新たに4,180m2の建屋を増築しました。工事は2019年12月10日に竣工し、2020年3月2日からの本格稼働を開始します。
シンフォニアテクノロジーの中核事業の一つであるクリーン搬送機器事業は、主力製品であるロードポート(半導体製造装置に材料を供給するインタフェース部分で、装置側を高クリーン度、外側を低クリーン度とすることで、クリーンルーム建設・ランニングコスト等を抑制する効果がある)では、世界No.1のシェアを持ち、主な大手半導体製造装置メーカーへ採用いただいています。
さらに、真空搬送システムやウェーハソータを含めた付加価値の高いEFEM(大気搬送ウェーハロボットを設置し、前面にロードポートを取り付けたモジュール機器)など、製品領域の拡大を進めています。
生産面では、主に国内の豊橋製作所で高付加価値機種の開発と生産、タイの現地法人では従来機の量産を行うなど、国内外で効率的な生産体制の構築を進めてきました。
一方、半導体市場につきましては、米中貿易摩擦などの影響もあり、伸び率が鈍化していましたが、昨年後半から一部で復調の兆しが見えてきました。今後、スマートフォンなど携帯端末の高機能化に加え、IoTやAI、自動運転などの次世代技術の普及に向け、拡大基調となると予測されています。
これらの状況から、現中期経営計画(2018~2020年度)では、当事業における売上高を2017年度の132億円から、最終年度の2020年度で200億円以上の達成を目指しています。しかしながら、2007年に建設された現在のクリーン搬送機器工場の生産能力の限界が近づいており、中計の目標達成のためにも工場の拡張が必要となりました。
この工場拡張による生産能力の増強やクリーン度アップにより、微細化対応や付加価値が高いEFEMや真空システムの比率アップを進めていきます。更には、クリーン搬送技術を応用した、細胞自動培養システムをはじめとする、再生医療関連技術の本格的な開発にも一層注力していきます。
【クリーン搬送機器工場、拡張の概要】