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神戸医療産業都市推進機構が開設した
次世代細胞受託製造施設内において
QbDによる品質管理を実現する自動細胞培養装置の実証開始

2022年3月9日

 シンフォニアテクノロジー株式会社(代表取締役社長:斉藤文則、本社:東京都港区)は、公益財団法人神戸医療産業都市推進機構(略称:FBRI、所在地:兵庫県神戸市、理事長:本庶佑)と共同で自動細胞培養装置を開発し、昨年10月から受注を開始しています。このたびは、QbDによる品質管理の実現をさらに加速するため、FBRIが開設した次世代細胞受託製造施設内に当社の装置を配備し、2022年 3月1日よりインタラクティブな場として各種サービスの提供を開始しました。

 再生医療は、従来の医薬品では治療が困難な疾患に対する次世代の治療法として期待されており、国内でも既にいくつかの製品が再生医療等製品として承認され、販売されています。今後、産業としての大きな成長が期待される有望市場ですが、製造中の微妙な条件や手順の違いが品質に大きく影響するため、現在は高度な熟練者による手作業での製造が主体となっていますが、生産の効率と安定性を高め、製造コストを軽減するためには自動化の実現が課題になっています。

 また、製品となる細胞は生きたまま品質を確認することができず、常に高品質な製品を製造するためには、『培養の工程全体を品質管理の対象として常に監視しながら製造し、製品の品質は工程の質で担保する』というQuality by Design (QbD)の考え方を取り入れることが非常に重要です。そのため、当社は細胞製造の品質管理についての国際的なリーダーであるFBRI細胞療法研究開発センターセンター長 川真田伸先生のご指導のもと、細胞の製造工程の監視に必要な機能を装備した自動細胞培養装置としてCellQualia Intelligent Cell Processing (ICP) Systemを開発しました。

 しかし、手作業から自動化への切り替えは単純ではなく、手作業と同等の品質の製品が製造できることの事前確認が重要です。また、細胞製造にQbDを実装するためにはデータの蓄積と解析が欠かせません。そこで当社は、FBRIが開設した次世代細胞受託製造施設内にインタラクティブな場として “ソリューション・ラボ”を設置し、FBRIと協働で、QbDに基づく次世代細胞製造システムの体感と導入のサポートを行います。

 この施設では、装置見学や購入後のユーザートレーニングだけでなく、お客様が希望する細胞を用いて購入前の培養評価(有償)とデータの取得を実施することが可能で、秘密保持契約下での詳細なお打ち合わせにも対応いたします。さらに、複数ロットの製造による製造安定性の確認や非臨床検討用の試製品の製造など、継続的な使用のご希望への対応もしくは受託も想定しております。将来的に条件が整えば、細胞医薬品の受託製造なども可能にする予定です。お客様にはぜひ、当施設で実際に装置を使用していただくことで、質の高い再生医療等製品の製造には必須であるQbDを体感していただき、当社はその導入を積極的にサポートしたします。

 当社は再生医療事業のブランド名をCellQualia(Cell = 細胞とQualia=質感からの造語)として事業を展開し、2025年までに50億円の売り上げを目指しています。また、新たな装置の上市によって、質の良い再生医療が安価に患者様に提供できるようになることを期待しています。

次世代細胞受託製造施設(神戸医療イノベーションセンター)にソリューション・ラボの新設と神戸事務所を移転

次世代細胞受託製造施設(神戸医療イノベーションセンター)に
ソリューション・ラボの新設と神戸事務所を移転

ラボに設置したCellQualia -Intelligent Cell Processing System- (自動細胞培養装置)

ラボに設置したCellQualia -Intelligent Cell Processing System- (自動細胞培養装置)

神戸事務所
〒650-0047 神戸市中央区港島南町 6丁目3番5号 神戸医療イノベーションセンター(KCMI)1F 112号
TEL 078-302-0747
※2022年 2月、神戸キメックセンタービルより移転。

ソリューション・ラボ
〒650-0047 神戸市中央区港島南町6丁目3番5号 神戸医療イノベーションセンター(KCMI)5F D1スペース

本件についてのお問い合わせは、下記までお願いいたします。

【報道関係様・お客様】
シンフォニアテクノロジー株式会社
総務人事部広報グループ 担当 嶽本(だきもと) Tel.03-5473-1803

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