静粛性が特長
「フィーダ式ホッパ」を標準品へ格上げ
当社は、これまで受注生産のみとしていた、組み立て工程でパーツフィーダに部品を供給するために使われる「フィーダ式ホッパ」を商品ラインアップのなかで標準品に格上げ、受注後3〜5日で納品できる体制を整えました。
この背景には、お客様のホッパへの要求内容の変化があります。ISO14000シリーズ
(環境マネジメントシステムの国際規格)の認証を求める企業が増えていますが、それにともなう工場内外の環境への配慮から、ホッパについても静粛性が特徴のフィーダ式をお客様側から検討する例が出てきています。このため標準品として常時在庫をしても採算がとれると判断しました。
他方、神鋼電機はパーツフィーダでは国内のトップシェアを有しています。このような立場から、環境改善に役立つ機器への取り組みは積極的に行うべきと考えたことも今回の決定の大きな要因です。
■ホッパ→パーツフィーダ→ロボットアーム
製品の組み立て工程では、ロボットアームなどが活躍しますが、パーツフィーダは部品が一定の姿勢・方向に並べかえ、効率的規則正しくロボットアームなどに自動供給しています。
ホッパ自身は部品をためておき、パーツフィーダが作動しやすい量の部品をスムーズにパーツフィーダに流し込むのが役目です。
ホッパは振動により部品を供給します。部品をためておく箱そのものをバイブレータで振動させるバイブレータ式と、箱の下に樋(トラフ)を取り付け、このトラフのみを電磁振動と板バネの共振作用で振動させるフィーダ式があります。いずれも振動を利用するため稼動音の発生は避けられません。
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フィーダ式ホッパ |
パーツフィーダ |
■稼働音は新幹線車内の音なみに
バイブレータ式は構造が簡単なものの、ホッパ全体を振動させるため音が大きくなります。それに対し、構造が複雑にはなりますが、フィーダ式はトラフのみをより低い振動数で動かすため、動作がスムーズで稼働音が小さくなるというメリットがあります。バイブレータ式は無負荷状態でも95dB(これは駅に地下鉄が走り込んでくる音の強さに相当します)ですが、フィーダ式では72dB(新幹線車内のレベルに相当します)に下がり、音による作業者への負担を軽減することができます。
工場で多数使われていても、ホッパなどの地味な機器は、これまで稼働音などより価格や効率性が重視される傾向がありました。そのため、当社でも主流はバイブレータ式で、静粛性の高いフィーダ式ホッパは受注生産とし、納品まで1か月程度かかっていました。
■環境ISO認証取得の動きが後押し
ISO9000シリーズに続き、ビジネス拡大の有力な武器として、ISO14000シリーズの認証取得をする企業が、規模の大小を問わず増えています。この認証の一つのポイントとなる環境影響のなかには水質、悪臭、振動などとならび騒音も含まれています。工場外へもれる騒音はもちろん、工場内でも労働安全衛生法に定める騒音基準をクリアすることが認証取得に当たって求められます。このような流れの中で、ホッパなど地味な機器にも環境への配慮が求められるようになっています。
当社では、静かな作業環境実現のために、昨年10月、低騒音で滑らかな搬送が特徴の、楕円振動を利用した「デュアルモーションパーツフィーダ」を発表し、好評をいただいています。今回のフィーダ式ホッパは、パーツフィーダより大きな音を発生するホッパの静粛性をめざしたもので、両機種を組み合わせたことにより、さらに静かな作業環境に近づけることができると考えています。
■フィーダ式ホッパ
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ホッパ容量 |
形式 |
定価 |
1) |
15リットル |
HPF-15-3815 |
¥178,000 |
2) |
30リットルs |
HPF-30-4215 |
¥210,000 |
3) |
30リットルw |
HPF-30W-4220 |
¥260,000 |
※sはフィーダ1基、wは2基
※ホッパ容量60リットル、100リットルの2機種は受注対応、 納期1か月
フィーダ式ホッパの詳しい資料をご希望の方は、電子メールまたは下記へご連絡ください。
〒105-8564 東京都港区芝大門1-1-30 芝NBFタワー
Tel. 03-5473-1803
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