トップページへ戻る

タイヤ式搬送車による
大容量搬送システム「STV-9」

■地下60mのトンネル工事現場を走るタイヤ式搬送車
タイヤ式搬送車による大容量自動搬送システム「STV-9(Super Tunnel Vehicle 9Pieces 、愛称:スットンV9)」は、大口径・長距離シールド・トンネル工事のセグメント搬送の円滑な物流を実現します。
この「STV-9」は、数多くのトンネル工事を手がける鹿島殿との共同で開発。平成11年1月に首都圏外郭放水路第3工区トンネル新設工事(発注者 建設省)に導入され、セグメント搬送に威力を発揮しています。
今後は、この実績を踏まえて中〜大口径シールド工事に、本システムの提案を積極的に行っていきます。さらに、より広範な工事現場のニーズに適した、新しいタイヤ式搬送システムに展開していく予定です。


■大容量自動搬送システム「STV-9」の主な特長
従来の資・機材搬送では、トンネル坑内に枕木・レールを敷設し、そのレール上を台車が走行するものでした。この方式では、大形セグメントの場合、数ピースを搬送するのが限界でした。
これに対し、「STV-9」はタイヤ式搬送車を採用することで、軌条設備を不要にしました。さらに搬送能力も格段に向上させ、1ピース8t近い大形セグメントを1リング分一括して、無人搬送することを可能にしています。タイヤ式搬送車による大容量搬送の実現は、さまざまなメリットを生み出します。

●大容量自動搬送:従来のタイヤ式搬送車では搬送できなかった、大形セグメントの一括搬送を実現。
●現場作業が簡素化:軌条設備の荷役・設置撤去作業が不要となり、トンネル坑内の作業を大幅に簡素化。
●長距離輸送への対応:一括搬送が可能となることから、大口径シールドの長距離化へ容易に対応。
●安全性の向上:大容量搬送により、安全な走行速度で円滑な施工に対応。搬送車の接触・衝突事故の危険性を大幅に低減。
●省エネルギー:搬送車の速度を押さえることにより、電動機の容量も比較的小さくでき、省エネに貢献。

■大容量自動搬送システム「STV-9」の開発背景
近年のシールド・トンネル工事は、大別すると大口径化と長距離化の二つの傾向があります。また同時に、コスト低減(施工速度の向上)が求められています。
これらの要求に応えるべく、堀進技術やセグメントの構造・形状の面ではさまざまな技術開発が行われてきました。さらに、トンネル内の物流、特にメインの部材となるセグメントの供給についても、あらたな搬送システムが求められていました。
特に、シールド工事では、従来の高速形タイヤ式搬送システムでも中小口径の長距離シールドについては対応が可能でした。しかし、大口径シールドではその質量の大きさから、搬送速度と容量の面で効率・信頼性・コストなどに、より高度な仕様が求められます。このニーズに応えるべく開発されたのが「STV-9」です。

■参考仕様
※首都圏外郭放水路第3工区トンネル新設工事(発注者 建設省)に導入した搬送車の仕様

運転方式 自動運転式:自動でステアリング、走行を行う
リモコン運転式:走行運転のみリモコン、ステアリングは自動
走行操作:リモコン運転、ステアリングの操作は自動
形状 車体幅:2,600mm
車体長:14,400mm
車体高:(走行時):2,150mm
下限時:2,000mm
リストアップ時:2,450mm
積載重量 69t
総重量 107t(自重38t)
誘導方式 誘導体部:磁気テープ
ガイド部:壁倣い式(倣いアームは収納可能)
走行速度 磁気テープ部:30m/min、1.8km/h
倣いアーム使用部:85m/min、5.1km/h
走行電動機 30kw×2台(インバーター制御)
給電方式 バッテリー288V、312AH、2台搭載
ルート半径 自動運転範囲:250mR
手動運転範囲:25mR
ステアリング 8軸16輪、前後各2軸による4輪ステアリング方式
アクチュエータ:油圧シリンダ
タイヤ ノーパンクタイヤ(ホワイト)
輪荷重:6,706kg
設置面圧:10kgf/cm2〜20kgf/cm2
サスペンション 油圧サスペンション(荷台昇降機能兼用)
3点支持(走行中)、ストローク:450
荷台 3ピース×3基、スライド機能付、ストローク:600
通信方式 誘導無線及び光伝送装置
主たる安全装置 地上からの非常停止:誘導無線による
その他:障害物検知センサー光センサー、オフルート、過速度、バンパー接触、バッテリー過放電など

大容量自動搬送システム「STV-9」の詳しい資料をご希望の方は、電子メールまたは下記へご連絡ください。

〒105-8564 東京都港区芝大門1-1-30 芝NBFタワー
TEL 03-5473-1803
神鋼電機株式会社広報宣伝室まで

ニュースリリース一覧に戻る>>

このページに関するお問い合わせ先 はこちら