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高速昇華型デジタルフォトプリンタを本格販売

―Lサイズを世界最速の20秒以下で出力―
マルチメディア端末用に開発

 当社は、Lサイズ(127mm×89mm)またはポストカードサイズ(152mm×102mm)の出力に特化した写真画質のカラープリンタの本格販売を1月24日より開始いたします。新製品の高速昇華型デジタルフォトプリンタ(CHC−S1045)は、プリント速度が1枚あたりLサイズで20秒以下という世界最速でのプリント出力を実現しました。


高速昇華型デジタルフォトプリンタ(CHC-S1045)

 この高速昇華型デジタルフォトプリンタは、株式会社デジキュ−ブが開発、試験運用している衛星配信方式情報Kiosk端末「デジタルコンテンツターミナル(D.C.T.)」の重要エレメントであるプリント出力装置として採用されています。
 D.C.T.はコンビニエンスストアの店頭などに置かれ、音楽ソフトの販売とタレントのアーティストフォト(ブロマイド)の出力およびデジタルカメラのプリントサービス等の情報Kiosk端末です。昨年12月より首都圏をはじめ、中部、関西圏の三十数店鋪に設置され販売実験が進められていますが、出力されるプリントがお客様に好評なことから、当社としても、DPE店の業務用システム向けなどに、高速昇華型デジタルフォトプリンタの販売を本格的におこなうことになりました。

 デジタルカメラの予想を超える普及により、銀塩写真の同時プリントサービスをしのぐ、デジタル画像の手軽で安価なプリントサービスの提供が求められるようになってきています。高速昇華型デジタルフォトプリンタは、銀塩写真に負けない画質はもちろん、プリントにしっかりした手触りや高級感を持たせるために、銀塩写真用紙と同等以上の用紙を採用しました。これらにより、銀塩写真の同時プリントサービスと同様に、デジタルカメラの画像出力サービスが業務として成り立つ基盤の一端が整ったといえます。

「プリント品質」「収益性」「コストパフォーマンス」業務用としての条件をクリア

 新製品の高速昇華型デジタルフォトプリンタは、D.C.T.のようにセルフサービスの機器やDPE店向けのデジタル画像出力システムへの組み込みを想定しています。これらの用途では、お客様が情報端末を操作して料金を投入し、即時プリント、あるいは大量プリントが必要になります。
 そのため、プリントの速度を上げながらプリントの品質は落とさないという相反する要求を満たさなければなりませんでした。またプリントの商品価値を高めるためには、銀塩写真で使用される印画紙以上の質感にすることが求められました。当社はA4判以上の昇華型デジタルカラープリンタで蓄積してきた技術とノウハウを投入し、インクリボンの改良、ロール紙への対応、紙質の改良、サ−マルヘッドの高速制御をおこない、これらの課題を克服しました。 業務用を主眼とした高速昇華型デジタルフォトプリンタ(CHC−S1045)の主な特長は以下の通りです。

(1)高速処理

Lサイズ20秒以下(従来機は40秒以上)、ポストカードサイズは23秒以下の高速プリント

お客様を待たせず、装置の接客回転がよい

(2)高画質

300dpiライン型ヘッドによる高品質プリント
昇華型ならではの色の深みと画像の切れ

家庭用デジタルカメラでも写真画質のプリント

(3)高耐光性

インクリボンの染料、プリント用紙を改良して、パスポート用写真として認められるほどの高い耐光性を実現

昇華型カラープリントの弱点をより改善

 

(4)大容量の消耗品

高速大量処理とメンテナンス性向上のため用紙をロール化
1ロールでLサイズ560枚、ポストカードサイズで500枚までプリント可能

収益性とコストパフォーマンスのよさ
[D.C.T.では、アーティストフォト(ブロマイド)は1枚150〜200円、お客様の画像データのプリントは1枚50円。銀塩写真の現像+プリントサービスのトータルコストとほぼ見合う価格です]

 

(5)高級感のあるプリント出力

ロール用紙にありがちなプリントのカールを抑え、フラットなプリント出力が可能。
用紙厚と紙質も銀塩写真以上の厚みと品質を実現。

高級感をもたせ商品価値をさらに向上

 

■背景にデジタルカメラの普及

 カラープリンタの性能は急速に向上し、銀塩写真の画質に遜色ないプリントができるようになっています。なかでも、インクリボンの染料を受像紙に熱転写する方式の昇華型プリンタは、色の鮮やかさ、深み、再現性のよさなどで知られています。耐光性についても、当社では銀塩写真と同等の耐久性をもたせたプリンタを商品化し、すでに冠婚葬祭などで使われるサイズの大きいプリントを必要とする商業写真の分野で採用されています。

 一方、デジタルカメラが家庭に普及するにつれ、画像出力の手段についての問題が大きくなっています。一部のユーザは、画像データをパソコンに取り込み、カラープリンタで出力しています。しかし、一連の作業も面倒で、プリンタをはじめとする機器への投資が必要なため、銀塩写真のフィルムを近所のDPE店に出して同時プリントをするという手軽さにはまだ達していません。
 このため、一部のラボチェーンでは、家庭用デジタルカメラの画像データの出力サービスを開始していますし、デジキュ−ブ社の構想でも、全国のコンビニエンスストアにD.C.T.を設置し、音楽の配信やブロマイドの出力だけでなく、お客様が家庭用デジタルカメラのメモリーカードを差し込むだけでプリント出力できるサービスを普及させようとしています。今後は、現在の銀塩写真のプリントサービスと同様に、このようなデジタル画像の出力サービスの市場が急速に拡大すると考えられます。
 銀塩写真のプリントのほとんどはLサイズと呼ばれる小さなサイズです。現在150万から230万画素程度の家庭用デジタルカメラの場合も、画像出力はLサイズが主流になると推測されます。

 そのような条件を想定して、高速昇華型デジタルフォトプリンタ(CHC−S1045)は開発されました。
 なお、今回の製品は相手先メーカーの画像出力システムへの組み込みを前提としているため、標準価格は設定していません。

高速昇華型デジタルフォトプリンタ仕様
(CHC−S1045)

項目 仕様
解像度 300dpi
ヘッド幅 162mm(1920ドット)
最大プリントエリア(主走査×副走査) 152mm(1844ドット)×102mm(1240ドット)
プリント形態 エッジツーエッジプリント
プリント方式 昇華型熱転写方式
プリント時間 Lサイズ20秒以下
ポストカードサイズ23秒以下
インクリボン 形態 YMC+OP
供給方式 カセット方式
容量 Lサイズ:560枚
ポストカードサイズ:500枚
用紙 方式 ロールツーカット方式
長さ Lサイズ:560枚
ポストカードサイズ:500枚
バッファメモリー 容量 16Mbyte(3色×2画面)
キューイング機能 あり
インターフェイス SCSIU
その他機能 複数枚プリント可能
一般仕様 電源電圧・最大消費電力 100V〜220V・320W以下
質量 24kg
外形寸法 290mm(W)×490mm(D)×325mm(H)
使用温度範囲 10℃〜35℃

高速昇華型デジタルフォトプリンタの詳しい資料をご希望の方は、電子メールまたは下記へご連絡ください。

〒105-8564 東京都港区芝大門1-1-30 芝NBFタワー
TEL 03-5473-1803
神鋼電機株式会社広報宣伝室まで

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