新型コロナ対策として、世界的にも自宅待機、テレワークに移行し、ネット・情報機器の利用がますます盛んになっています。携帯電話では5Gへの移行が始まっており、さらにはIoTや自動車のEV化・自動運転化の伸展など、これからもますます半導体の需要は増えると見込まれています。
一方、米中貿易戦争において情報通信機器・半導体は主戦場の一つになりました。米国は中国の5Gにからみ中国情報機器メーカーへの規制を世界に呼びかけ、中国は自国メーカーの半導体需要に対応して、自給を目指すべく半導体製造に大幅な補助金をつけ、新規参入者が相次いで現れました。しかし、米国の規制を受け半導体製造に必要な技術・設備などを入手できず、工場を稼働できないまま破綻してしまった例もあります。
しかしそれでも世界的に半導体需要が高まっていることもあり、半導体生産現場は現在でもフル生産の状態が続いています。特に自動車用の半導体は需給が逼迫しており、各国政府が自国の自動車メーカーのために自動車用半導体の確保に乗り出すまでに至っています。
このように半導体の需給は逼迫していますが、半導体製造の効率を上げるにはクリーン度を徹底的に向上させて半導体の製品としての歩留まりを上げることが、重要なポイントになります。
半導体製造工場はクリーンルームとなっています。しかし広いクリーンルーム全体のクリーン度を上げるのは限界があるため、半導体のもとになるウェーハをFOUPと呼ばれる密閉容器に入れて運ぶことで、局所的にクリーン度を上げています。
当社は運ばれてきたFOUPを、クリーン度を極力保ったまま半導体製造装置につなぐロードポートのトップメーカーです。特に、N2(窒素)ガスで真空状態を作り出し、ウェーハ表面のコンタミや酸化を防ぐ独自のN2パージ技術は、高度なクリーン環境を保つことができる技術として高い評価をいただいています。これらのロードポートはバーチャル展示会でも展示しておりますので、ぜひご覧ください。